上海サイエンスフォーラム、中国のブレイン・マシン・インターフェース技術に注目
2025年7月12日、第226回上海サイエンスフォーラムが復旦大学類脳知能科学技術研究院の1階学術講堂にて開催されました。今回のイベントでは、復旦大学類脳知能科学技術研究院副院長であり、神経調節およびブレイン・マシン・インターフェース研究センター所長を務める王守岩教授を特別講師として迎え、「ブレイン・マシン・インターフェース:夢から現実へ」をテーマにした科学普及講演が行われました。講演はブレイン・マシン・インターフェースの原理、技術、応用シーンなどに関する科学知識を広く紹介し、破壊的技術に対する一般市民の理性的な理解を育むことを目的としています。さらに、上海がブレイン・マシン・インターフェース分野の世界的拠点となることを後押しすることも狙いとしています。
講座で王守岩氏はブレイン・マシン・インターフェースの基本的な概念と発展の歴史について紹介し、非侵襲型BMI、侵襲型BMI、低侵襲型BMIという3種類の脳情報取得方法について詳しく説明しました。BMI技術の応用分野は主に医療、健康分野に集中しており、例えば神経リハビリテーションの分野では失語症患者の言語コミュニケーションの実現、麻痺患者の運動制御、脊髄損傷患者の運動機能の再建などが可能になります。また、パーキンソン病、疼痛、てんかんなどの難治性疾患に対するクローズドループ型神経調節治療や、不眠症やうつ症状の改善といった脳機能の向上にも応用されています。